唐之韵
とうのひびき


詩歌の繚乱たる唐代に生まれた代表的詩人の生涯と詩作の背景を感動的に描いた珠玉の映像作品。明代中期に編集された唐代の名詞集「唐詩選」から厳選した唐詩を収録。特典映像に「輝く唐の時代」ほかを収録、解説書付き。
ジャンル 作品名
文学・古典 唐之韵
巻数・セット数 機種/時間 制作年 対象
全10巻 DVD/各巻23〜35分 2007年 中学生から一般
上映 企画/制作
上映権付き
定価(本体価格)
全10巻セット 56,400円(税込58,800円)
適要


●詩歌監修・読み下し・解説:碇豊長/日本語ナレーション:和泉功水
●特典映像2巻付き
 DISC 1:「輝く唐の時代」(52分)
       唐太宗/則天武后/李白/「邉塞詩」の時代/玄宗皇帝/楊貴妃 他
 DISC 2 : 「原語で楽しむ唐詩の世界」(30分)唐詩 10首

●解説書付き




各巻内容詳細


一巻
第一集 千古の唐詩(30分)

唐詩は、中国詩壇を山岳にたとえれば、世界最高峰のチョモランマである。『前には古人なし、後ろに来るものなし』と言わしめ、及ぶことのできない高みへと達した。また唐詩は、中国大陸を貫く大河(長江と黄河)のごとく中華民族の広大な詩歌という国土を潤している。唐代は、政治や哲学にも詩歌の香りが漂い、典型的な詩歌の時代でもあったのである。
【収録詩歌】
『題河中府逍遙樓』太宗皇帝/『登高』杜甫/『杜少府之任蜀州』王勃/
『登幽州臺歌』陳子昂/『從軍行』王昌齡/『燕歌行』/高適『磧中作』岑參
『將進酒』李白 『夢遊天姥吟留別』李白 『春望』杜甫
『送孟東埜序』韓愈 『賦得古原草送別』白居易
『樂遊原』李商隱 『臺城』韋莊

第二集 独自で新風を巻き起こす(30分)

唐の時代は、歴史的に初唐・盛唐・中唐・晩唐の四時代に区分される。唐が建国されて約100年間の間を初唐と呼び、この期間の早い時期に唐詩四傑と呼ばれた王勃・楊炯・盧照隣・駱賓王が活躍した。彼らは、皆、幼いころから詩才に優れ、溌剌として詩作に興じている。そして、旧態依然の宮廷詩壇の詩風を一掃することを目指した。しかし、いずれも極めて短い生涯であり、またその人生も悲惨なものであった。

【収録詩歌】
『采芙蓉』太宗皇帝/『戲為六絶句』杜甫/『滕王閣』王勃 『送杜少府之任蜀川』王勃/『長安古意』廬照鄰/『詠鵝』駱賓王/『討武氏檄』駱賓王『靈隱寺』宋之問/『感遇詩三十八首』陳子昂/『登幽州臺歌』陳子昂


二巻
第三集 呉中の四士(29分)

唐詩は、100年近くの経緯を経て最盛期を迎える。盛唐の詩は狂風を巻き起こし、雄大に中国詩壇の最高峰に到達した。時代の英雄のように、才能豊かな詩人たちは肩を並べ、それぞれの色彩で盛唐の花園を飾った。

【収録詩歌】
『對酒憶賀監』李白/『題袁氏別業』賀知章/『回 偶書』賀知章 『贈張旭』李?/『桃花渓』張旭/『春江花月夜』張若虚/『把酒問月』李白/『新楽府・井底引銀瓶』白居易

第四集 辺塞詩人・上(27分)

盛唐の辺塞詩人は、気位が高く、視野は広く、胸のうちは激しく波立っている。詩風は悲壮感が漂う中、時代を鼓舞し、人々を震撼させた。そして、詩の領域は、後世が及びもつかない高嶺へと登っていく。

【収録詩歌】
『從軍行』王昌齡/『出塞』王昌齡/『閨怨』王昌齢/『芙蓉樓送辛漸』王昌齢/『涼州詞』王之渙/『登鸛雀樓』王之渙/『贈李 』王維/『古從軍行』李?/『涼州詞』王翰


三巻
第五集 辺塞詩人・下(32分)

辺塞詩人の代表人物は、高適と岑參。しかし、岑參の詩と高適の詩は明らかに違っている。高適は観察が細かく、兵士の苦しみを現し、詩の色彩もやや淡白だ。岑參は麗しい筆使いで、異国の風光と将軍と兵士の国を守る気概を現している。

【収録詩歌】
『別韋參軍』高適/『燕歌行』高適/『別董大』高適/『美陵行』杜甫/『杜少府之任蜀州』王勃/『送李副使赴磧西官軍』岑參/『走馬川行奉送出師西征』岑參/『白雪歌送武判官歸京』岑參/『雁門胡人歌』崔/『黄鶴樓』崔

第六集 山水詩人(29分)

景色も描き、感情も表す。これが山水詩人が作り出した境地である。感情と景色が見事に融合し、盛唐時代の社会の安定と、人々の明るさが反映されている。

【収録詩歌】
『春望』杜甫 『山居秋暝』王維/『九月九日憶山東兄弟』王維/『使至塞上』王維/『送元二使安西』王維/『終南別業』王維/『留別王侍御維』孟浩然/『望洞庭湖贈張丞相』孟浩然/『宿桐廬江寄廣陵舊遊』孟浩然/『過故人莊』孟浩然/『春暁』孟浩然


四巻
第七集 一代詩仙・上(28分)

四川省江油県青蓮郷は、一代詩仙の故郷である。ここからスタートして、雷のような足取りで詩壇に入り、中国詩の歴史に宝石のように輝く詩碑と永遠に色あせない名跡を残した。

【収録詩歌】
『上安州裴長史書』李白/『經亂離後天恩流夜郎憶舊遊書懷贈江夏韋太守良宰』李白/『上安州裴長史書』李白/『李白傳』『廬山謡寄廬侍御虚舟』李白/『關山月』李白/『自遣』李白『静夜思』李白/『宿五松山下荀媼家』李白/『夢遊天姥吟留別』李白/『将進酒』李白

第八集 一代詩仙・下(32分)

詩人の身分で、胸を張って皇帝の賓客として皇宮に堂々と出入りできるのは、中国の歴史の中で李白ただ一人だった。皇帝の傍らにいても何の遠慮もせず、自由奔放だ。酔ったのか疲れたのか定かではない。正に李白は狂人であった……。

【収録詩歌】
『夢遊天姥吟留別』李白/『清平調』李白/『將進酒』李白/『玉壺吟』李白 『永王東巡歌』李白/『山中與幽人對酌』李白/『獨坐敬亭山』李白/『贈汪倫』李白/『廬山謠寄廬伺御虚舟』李白/『憶舊遊寄 郡元參軍』李白/『長流夜郎贈辛判官』李白 『夢遊天姥吟留別』李白/『蜀道難』李白/『望廬山瀑布』李白/『夢遊天姥吟留別』李白

五巻
第九集 千秋の詩聖(28分)

杜甫は盛唐から中唐に入る時代の代表的詩人である。彼は忠君愛国者の立場から、戦乱を批判し、民衆に関心を寄せていた。時代が進み、封建秩序が日増しに強化されるに従い、彼は後世の模範となり、中国古代で最も影響を及ぼしたとされる詩人である。しかし、彼の生涯は病弱で、極めて貧しく、不幸な人生であった。

【収録詩歌】
『唐故檢校工部員外郎杜君墓系銘』元?/『調張籍』韓愈/『望嶽』杜甫/『房兵曹胡馬』杜甫/『諸將』杜甫/『奉贈韋左丞丈二十二韻』杜甫/『後出師表』諸葛亮/『乾元中寓居同谷縣作歌七首』杜甫 『江村』杜甫/『春夜喜雨』杜甫/『登岳陽樓』杜甫/『春望』杜甫

第十集 千秋の詩聖(29分)

杜甫の忠君愛国は心からのものだった。自分がどんなに苦しくとも、民百姓の苦しみのために耐え忍ぶ。詩を創るということは杜甫にとって、生命そのものであった。杜甫の暮らしが悲惨であればあるほど、彼の魂は燃え上がって詩作に向かわせる。

【収録詩歌】
『自京赴奉先詠懷五百字』杜甫/『兵車行』杜甫/『石壕吏』杜甫/『馬嵬』袁枚/『茅屋爲秋風所破歌』杜甫/『又呈呉郎』杜甫/『宗武生日』杜甫/『江上値水如海勢聊短述』杜甫/『旅夜書懷』杜甫 /『登高』杜甫

六巻
第十一集 大暦の詩人(23分)

大暦、つまり貞元年間の詩人たちは、盛唐の時代に青少年期を過ごした。彼らは人生を楽観し、自信と豪放の気概で過ごしていたが、突然“安史の乱”が発生、混乱と失望と悲惨な運命が彼らを襲う。このような中でも、彼らは懸命に詩を書き残した。

【収録詩歌】
『聽彈琴』劉長卿/『逢雪宿芙蓉山主人』劉長卿/『寄李譫元錫』韋應物/『 州西澗』韋應物/『題都城南莊』崔護/『楓橋夜泊』張繼/『塞下曲』盧綸/『和張僕射塞下曲』盧綸/『從軍北征』李益/『喜見外弟又言別』李益

第十二集 韓孟詩派(30分)

韓愈は、文学史上最も傑出した散文家である。もちろん散文の手法を詩作に用い、詩句の中に散文の美を尊び、散文の傾向を詩に取り入れ、”文を詩とする“ことに果敢に挑戦した。

【収録詩歌】
『答李翊書』韓愈/『調張籍』韓愈/『寄廬仝』韓愈/『山石』韓愈/『左辻至藍關示甥孫湘』韓愈/『忽忽』韓愈/『古別離』孟郊/『遊子吟』孟郊/『送無可上人』賈島/『題李凝幽居』賈島/『雁門太守行』李賀

七巻
第十三集 新楽府派・上(29分)

新楽府運動は、すこぶる勢い盛んな詩歌運動だった。その代表人物が元?と白居易である。文学史上では“元白”と呼ばれているが、白居易はこの一派の理の基礎を作った人であり、詩歌の成果は最も高く真の代表であった。

【収録詩歌】
『新楽府・井底引銀瓶』白居易/『秦中吟十首買花』白居易/『新樂府・新豐折臂翁』白居易/『賣炭翁』白居易/『上陽白髮人』白居易/『賦得古原草送別』白居易

第十四集 新楽府派・中(34分)

白居易の一生は、44歳の時に江州司馬に左遷されたときを境に、明らかに前期と後期に分かれる。後期の彼は日増しに意気消沈し、仏教の色空の思想ですべての栄光、屈辱、損得を考え、道家の“知足不辱”の考え方でわが身を守り、儒家の“独善基礎身”で内心の均衡を求めた。

【収録詩歌】
『大林寺桃花』白居易/『弔白居易』宣宗皇帝/『長恨歌』白居易/『琵琶行』白居易/『問劉十九』白居易

八巻
第十五集 新楽府派・下(25分)

新楽府運動は九世紀初唐、元?と白居易が起こしたものだが、この運動が起こる前に張籍と王権は既にこの種の詩を創っていた。

【収録詩歌】
『董逃行』張籍/『潼關懷古』張養治/『征婦怨』張籍/『節婦吟 寄東平李司空師道』張籍/『憫農』李紳/『渡遼水』王建/『遣悲懷三首之一』元?/『遣悲懷三首之二』元?/『離思』元?

第十六集 別の調子で独自に弾く(27分)

中唐後期、韓愈を初はじめとする韓孟派と、白居易たちが興した新楽府派以外で傑出した詩人がいた。柳宗元と劉禹錫である。九世紀になると宦官が権力の中枢に入り込み、藩鎮を割拠し、政治は腐敗し、唐王朝に著しく脅威を与えていた。政情は極めて不安定になり、民衆も落ち着かない。

【収録詩歌】
『南澗中題』柳宗元/『江雪』柳宗元/『漁翁』柳宗元/『汨羅遇風』柳宗元 『衡陽與夢得分路贈別』柳宗元/『再上湘江』柳宗元/『與浩初上人同看山寄京華親故』柳宗元/『送桂州嚴大夫同用南字』韓愈/『嶺南江行』柳宗元/『登柳州城樓寄 汀封連四州』柳宗元/『得廬衡州書因以詩寄』柳宗元/『別舎弟宗一』柳宗元/『柳州城西北隅種柑樹』柳宗

九巻
第十七集 一代詩豪(26分)

劉禹錫の詩は入念に創り、言葉は簡潔で、意図することが鮮明で内容も豊かだ。しかし、少し見たところ新味に欠けるという評価もある。彼の歴史詩は精選した思惟と虚実の手法で歴史の変化を図り、深く悲壮な境域に入り、後世の人々に賞賛されている。

【収録詩歌】
『秋詞二首』劉禹錫/『同樂天登棲靈寺塔』劉禹錫/『酬樂天揚州初逢席上見贈』劉禹錫/『元和十年自朗州召至京戲贈看花諸君子』劉禹錫/『再遊玄都觀』劉禹錫/『杏園花下酬樂天見贈』劉禹錫/『詠紅柿子』劉禹錫/『石頭城』劉禹錫/『金陵懷古』薩都刺/『烏衣巷口』劉禹錫/『咏李杜詩集因題卷後』白居易/『竹枝詞』 劉禹錫/『白頭吟』李白

第十八集 風流才子(27分)

杜牧は七言絶句に最も長けており、絶句は晩唐だけでなく、唐代を通してみても大家といわれる人物だった。杜牧は将軍や大臣になる能力があると自負し、それに向けて努力してから、彼の作品は視野が広がった。絶句の境地には、特に深い歴史観がある。

【収録詩歌】
『泊秦淮』杜牧/『樂遊原』李商隱/『上李中丞書』杜牧/『赤壁』杜牧/『題烏江亭』杜牧/『清明』杜牧/『遣懷』杜牧/『江南春絶句』杜牧/『過華清宮』杜牧/『山行』杜牧/『咸陽城東樓』許渾/
『塞下曲』許渾/『隴西行』陳陶

十巻
第十九集 朦朧詩人(23分)

李商隱が最も貢献したものに、七言詩の表現力を一段と向上させたことがある。彼の七律は繰り返しの詠嘆で、ある種の情緒を表し、具体的な事実をあまり語らず、真意が図りかねない難しさがあるといわれるが、新味のある斬新な詩風を確立したのである。

【収録詩歌】
『瑤池』李商隱/『錦瑟』李商隱/『樂遊原』李商隱/『商山早行』温庭/『贈少年』温庭/『無題』李商隱

第二十集 唐末期の余韻(25分)

華やかな盛唐の時代をしのぶことはできるが、呼び戻すことはできない。時代は全て、瞬間的に全てが過ぎ去ってしまう。しかし、詩は時間や風雪の侵食に耐えて、鮮やかな色彩を保ち続けることができる。唐代に発生した唐詩は、千年来中華人民はもちろん、広く世界中の人々の心の琴線にふれ、いつまでも生き続けて行くのである。

【収録詩歌】
『官倉鼠』曹/『河懷古』皮日休/『呉宮懷古』陸龜蒙/『馬嵬坡』鄭畋 『蜂』羅隠 『不第後賦菊』黄巣/『題菊花』黄巣/『己亥歳』曹松/『詠田家』聶夷/『貧女』秦韜玉/『金陵圖』韋莊

「京都 丹波路〜武士の道を歩く」

足利尊氏が鎌倉幕府に反旗を翻し、六波羅探題へ向かった道、古くから京都の政治的軍事的ルートとして、武士たちが駆け抜けていった道がある。その道のそこかしこに、語られるべき深い歴史が埋もれている。